こひつじひろば  2006年度3号




つながりあって 〜じっくりと〜
 園生活にも慣れ、楽しく遊んでいる姿が見られるようになりました。朝登園して、シールを貼り、スモックに着替えたらすぐに遊び始めてしまう子どもたちです。さっさと園庭に飛び出して、外で遊ぶ子どももいます。ままごとコーナー、製作コーナーで遊ぶ子ども、ブロックやレールで遊ぶ子ども、絵本を読んでいる子どもなど、部屋の中でもいっぱいに広がって遊んでいます。
 友だちとのかかわりも広がってきて、「一緒に遊ぼう」とか「こうしたい」という思いからつい手が出てもめたり、仲間に入りたくても入れてくれないなどと不満を訴えてきたり、なかなか仲間に入れなくて先生と一緒に声をかけて仲間に入れてもらったりとさまざまですが、いろいろ経験しながら、人間関係の基礎をじっくり学んでいるようすを感じます。
 仙了川の土手一周と原っぱという小さなピクニックを2回しました。1回目の時は弱音を吐いていた子どもたちも、2回目はしっかり歩くことができ、4、50分の道のりがあるアリーナへのピクニックも、集団行動がしっかりできて、だれ一人くじけることなく行くことができた成長振りには驚きます。
 礼拝の時間も、しっかり賛美をしたりお話を聞いたりできるようになり、これも感激です。じっくりと一人一人の成長を見守りたいです。

たのしいな どろこあそび
 「どろんこ遊び」の日。みんなどろんこ着に着替え、裸足になってお庭に出ました。「やったー!!」とうれしそうに砂場に直行すると、早速穴掘りをする子、川を掘っていく子、水を運んで楽しむ子に「おい! こっちに流してくれ!」と川を作る子といったように役割りがいつの間にか決まり、川が少しずつ長くなっていきました。みどり組がリードする中、同じ思いで協力し合うき組、真似してバケツで水を運ぶあか組さんもしっかり仲間に入っています。長い川ができると、「合体しようぜ!」「いいよ!」と湖とつながりました。泥水の感触を味わいながら、川から湖までうれしそうに歩いている子どももいました。
 どろどろの水溜りに手を入れてぺちゃぺちゃ触って楽しむ子、どろんこをバケツに入れてシャベルでかき混ぜ、「ごはんだよ!」とごちそうしてくれる子、壊れないようにそーっと泥だんごを持ってきてくれる子。どろんこ遊びで心も体も解放されて思い切り楽しむようすを見て、子どもたちにとって大切な経験だと改めて感じました。

バナナケーキ
 5月のお誕生会の準備はき組さんです。
 「お誕生会に作るお菓子何にする?」と相談すると、「ケーキ!」と即答。やっぱり子どもたちの人気は「ケーキ」なのでした。バナナケーキを作ることになり、いざ準備が始まります。バナナをフォークで1個ずつつぶして、ホットケーキミックス、卵、バター、お砂糖と一緒に混ぜ合わせていきますが、このバナナをつぶす作業が難関でした。つるつるすべるバナナをお皿の端に寄せたり、両手を使って押さえてみたり、一人一人工夫してつぶしていきました。
 バナナが嫌いな子も「お・い・し・く・な〜れ!」と呪文を唱えながら混ぜ、オーブンで20分焼きます。その日、バナナのいい匂いがするうちにみんなで味見することができ、大満足の子どもたちでした。

ちいさな大冒険 〜優しいリードに導かれ〜
 月末の小田原アリーナへのピクニックを含め、5月は3回ピクニックに出かけました。毎回、46人をブルー、イエロー、ピンクのグループに分け、その中であか組さんは同じグループのみどり組のお兄さん、お姉さんに手をつないでもらってペアが決まり、全員準備が整ったら、お祈りをして出発です。
 3回のうち、初めの2回は園の近くの原っぱへ。アリーナまでの長い道のりを意識し、歩く訓練も兼ねてわざと遠回りをし、仙了川の土手を一周してから目的地の原っぱへ向かいました。
 そして、3回目はいよいよアリーナへの大冒険です。今までの2回との違いは、何といっても長い長い道のりです。原っぱへのピクニックにくらべて3倍はあろうかという距離に加えて、細い道あり、車とのすれ違いあり、道路の横断ありと、小さな子どもたちからすればまさに大冒険。出発時は期待からかニコニコしていた表情も、半分を越えた辺りからはすっかり変わってしまい、口を開けたまま、お兄さんやお姉さんの優しいリードにただただ頼るばかりのカワイイあか組さんの姿も。それでも、あの距離を自分で歩ききった経験は、子どもたちにとって大きな自信になったことかと思います。
 その後、ご飯とお菓子でエネルギーをたっぷり補給し、再び元気を取り戻した子どもたち。どんなに疲れていたとしても、子どもたちから遊びに対する「意欲」が失われることはないようです。





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