こひつじひろば  2007年度3号




すくすくと――流れのほとりに植えられた木のように――
〜たんけん たんけん〜
 5月に入って2時までの保育となり、ピクニックがあったりどろんこ遊びがあったり誕生会のお菓子作りがあったり、楽しみがたくさんありました。
 2回のピクニックを通してたくさんの発見をしました。集団行動のルールを学んだり、縦割りグループで行動するため新しい友達とのかかわりができたりしました。仙了川の土手を1周して、原っぱかゲートボール場の跡地でお弁当を食べたりおやつ交換をしたりし、花を摘んで冠やブレスレットを作ったりお母さんへのプレゼントの花束を作ったり、疲れも知らず友達と際限なく遊んでいました。
 このあたりは自然がまだまだたくさん残っているので、仙了川の土手を歩きながら魚を見たり、鴨が泳いでいるのに会ったり、畑の作物を見て「これ知ってる!」と教えてくれたり、歩き慣れない子供たちにとっては長い道のりですが、たくさんの発見をして探検気分で歩くことができました。
 集団で歩くことに慣れていないき・あか組の子供たちをみどり組の子供たちがしっかりお世話して歩いてくれて助けられました。みどり組の子供たちも先輩から受けた指導をしっかり伝授しています。みどり組の助けがなかったら、ピクニックで遠くまで行かれません。こうした中にも新しいかかわりがあり、友達の輪が広がっています。

お茶会 〜津田先生のお宅にて〜
 教会員でもある津田先生のご好意により、津田先生のお宅にてお茶会が開かれました。
 実は、みどり組さんにとってはこのお茶会は今回が初めてというわけではなく、き組とあか組のときにそれぞれ1回ずつ経験しているので、「お茶会」と聞いて不安な表情を浮かべる子はなく、期待に胸を膨らませ、行きの道では終始笑顔の絶えない子供たちでした。それでも、津田先生のお宅に着いて部屋に入ると、まるでスイッチが入ったかのように一人一人の表情が引き締まり、静かな雰囲気に一気に緊張感が高まり、お茶会が始まりました。
 正座をして手をひざの前についてするあいさつの礼儀作法、お菓子の上品ないただき方、お茶の飲み方……。津田先生のていねいなご指導もあり、経験のある子供たちは「さすが」といった感じでした。
 どうしてもお抹茶が飲めず半分残す子がいたり、口の周りに緑色のヒゲをはやしておかわりをする子がいたり、中には「お菓子(金平糖)だけおかわりしたい!」と言う正直(!?)な子もいたりと、少しの時間でしたが、たくさんの個性を感じることができました。
 天候も守られ、19人全員が参加することができ、また、たくさんのお母様がたにもお手伝いいただき、感謝でした。

みんなで作ったチョコレートケーキ
 今月はき組がお誕生会のお菓子を作ることを話すと、子供たちは大喜び。今回は、何を作りたいのかを皆で話し合いました。チョコアイス、いちごかき氷、いちごケーキなど次々と意見が出る中から、チョコレートケーキに決まりました。数日後、「今日は何を作るんだっけ?」と聞いてみると、「チョコレートケーキ!!」と多くの子供たちが元気に答えてくれました。決めたことをちゃんと覚えていて自覚しているのには驚きました。
 4、5人のグループになり、1人10回かき混ぜたら次の人に交代することを話しました。10回きっちり数えるグループもあれば適当なところもありましたが、順番に交代していくことはよくわかっていて、だれもまだかき混ぜていないとか順番が回ってこないというようなことなくでき、さすがき組だと思いました。お粉を数回に分けて入れるのに、「先生! ドバーッと全部入れちゃったよ!」とか「こぼしちゃったぁ」というハプニングもありましたが、材料を増やすごとに、かき混ぜる感触や香が変化するのを感じながら、楽しく作りました。できあがった生地をスプーンでカップに入れるのは難しく、手にかかったり、多いものや少ないものができたりしましたが、無事すべてのカップに入りました。
 焼き上がった後は、お楽しみの味見です。「おいしー」とか「もっと食べたい!」と、自分たちの作った味に大満足でした。そのケーキを粉砂糖とコアラのマーチで飾り、皆に喜んで食べてもらえてうれしそうでした。

どろんこ遊び
 子供たちの園生活も本格的になりました。
 この時期の一番の楽しみと言えば泥んこ遊び。初めての活動のときは、「イテテ、歩けないよ」と言って裸足で歩くことに戸惑っていたり、手や足が汚れるのを嫌がっていたりしたあか組の子供たちでしたが、慣れてくると、泥をぺたぺた塗って「気持ちいい!」と泥の感触を楽しんで笑顔がこぼれるようになりました。何回か活動を重ねると遊びのバリエーションも増え、小さなカップやバケツに泥を入れてクッキーやケーキを作ったり、とにかく水汲みに精を出したり、お兄さんやお姉さんの仲間に入れてもらって泥団子や大きな水溜りや川を作ったりと、好きな遊びを見つけてのびのび遊ぶことができました。
 着替えでも、最初は自分の服を脱ぎ散らかしてしまうために迷子の洋服たちがいっぱいだったのが、「これは私の服だから袋に入れる」と自分の持ち物に気を配る姿も見られました。
 一つずつ「初めて」の経験をクリアして成長していく子供たち。心と体で感じたどろんこ遊びの楽しさと集団で遊ぶ楽しさが、これからのステップアップの力になると思います。





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