こひつじひろば  2007年度4号




すくすくと――流れのほとりに植えられた木のように――
〜40周年感謝会を終えて〜
 神様のすばらしい祝福とおおぜいの方がたのご協力をいただき、感動的な感謝会を行なうことができました。当日の朝になって雨が降り出したりしてたいへん心配しましたが、午前午後併せて250名を超える方がたがおいでくださり、無事に終えられたことを感謝いたしました。
 40年前に15名の園児でスタートしたこひつじ学園は、1年目には3名の卒園生を送り出しました。今年3月までに819名の卒園生を送り出すことができ、感謝しています。今では、お父さんお母さんとなった卒園生が何人も、自分の育った園に子供たちを送り出していてくださいます。なんと感謝なことでしょう。
 いちばん記憶の薄いはずの幼児期のことなのに、しっかりと心の中にとどめられ、残されていて、多くの方がたが感謝をもって感謝会においでくださいました。何十年ぶりの再会だったりする方もありましたが、みな喜び、感謝し合っておられました。すでに退職された先生たちとも喜びを分かち合っている姿は、とても感動的で、なんとも和やかな雰囲気に包まれていました。遠くからおいでくださった方があったり、子供は欠席してもお母さんたちがおいでくださったり、たくさんの感謝とお礼のことばをいただきました。欠席された方がたの中からも、わざわざお祝いに来てくださる方や、幼児期のことを思い出して心をこめた感謝のお便りをくださる方もありました。このような感謝は私たちが受けるものではなく、神様への感謝と受け止め、(おそ)れおののいています。卒園生だけでなく、お母さんたちにとってもこひつじ学園が心のふるさととなっていることを感謝し、これからも心をこめて奉仕していきたいと思っています。

プール開き!!
 6月12日は、待ちに待ったプール開きの日。……といっても、園の中にはプールは見当たりません。いったいどこにあるのでしょうか?
 その答えは奥の倉庫にありました。実は、こひつじ学園のプールは組み立て式で、普段は通ることのできない細い通路の先、奥の倉庫にプールの骨組み、ホース、ポンプ、ブルーシートなどが入っています。「プール開き」はその準備や組み立てをする日なのです。
 倉庫の前で先生に骨組みを渡されると、5、6人で1チームになって、園庭まで運び出さなくてはなりません。しかし、大きいプールを支える骨組みが軽いわけがなく、子供たちにとっては少々たいへんなお手伝いだったようです。「わっせ! ワッセ!」と掛け声を掛けて、額に汗をかき、一生懸命な子供たち。中でも積極的に取り組むみどり組の活躍は、輝いて見えました。
 1時間後、ようやくこひつじ学園のプールが完成しました。部屋に戻ると、汗をかいてがんばった子供たちに冷たいカルピスのごほうびが待っていました。たいへんなお手伝いだったにもかかわらず、おいしいカルピスにすっかりご満悦の子供たち。今年は天候にも恵まれ、次の日から早速プールに入ることができました。太陽の下ではしゃぎ合うその無邪気な姿がなんとも印象的でした。

製作帳 〜おべんとう作り〜
 『ぐりとぐらのえんそく』の絵本を読んで、ぐりとぐらのお弁当を見ながら、き組のみんなでお弁当を作りました。もちろん紙で作ったお弁当です。絵を見ながら次々にできてしまう子もいれば、初めて食べ物を描くからできないと言う子もいます。できないと言っていた子たちも、赤のクレヨンで丸を描いて中を塗りつぶすとりんご、同様にだいだい色はみかん、黄緑はメロンと、描き出したら簡単でした。
 ここまではよかったのですが、はさみで切り抜くと、丸いりんごが四角になったり、おにぎりが黒いのりだけになったり苦戦しました。半分に切れてしまったりんごも、お弁当包みにはりつけると、何とか元どおりになりました。お弁当包みにはクレヨンで模様を書き、その上に絵の具で色を塗りました。クレヨンで描いた模様が絵の具をはじいて出てくるのを、「不思議だね」と楽しみながら、それぞれすてきな包みを作りました。
 最後にぐりとぐらを色鉛筆で塗って製作帳にはりつければ完成。クレヨン、のり、絵の具、はさみ、色鉛筆とたくさんの手間をかけて自分で作ったお弁当が完成すると、どの子もとってもうれしそうで満足していました。個性あふれるすてきなお弁当ができました。

お菓子作り 〜不思議ゼリー〜
 今月は、あか組さんにお誕生会のお菓子作りの順番が回ってきました。初めてのお菓子作りでは、「不思議ゼリー(オレンジ味)」を作りました。材料を混ぜるだけの簡単なゼリーなのですが、1リットルのジュースを持つのも一苦労のあか組さんにはたいへんなことでした。
 まず、オレンジジュースをやっとの思いで器に入れてレンジで温めます。その中にゼラチンを入れて交代でかき混ぜるのですが、みんな「くさ〜い」と渋い顔。どうやら、温めたジュースとゼラチンの匂いが子供たちにはたまらなかったようです。しかし、お砂糖や牛乳、生クリームを入れていくと、次第にいいにおいに。「いつできるの?」「これ、飲んでいい?」(!?)などと、子供たちの期待もどんどん膨らんでいきます。そして、ゼリーの素がさらさらのオレンジ色からとろとろの卵色になるようすも楽しみながらていねいにかき混ぜ、器に流し入れたら完成。冷蔵庫で一晩冷やしてお誕生会当日に出してみると、見事に3層に分かれたゼリーができました。
 そうです、これが「不思議ゼリー」の「不思議」なところ。自分たちの作ったそんなゼリーは、あか組の子供たちにとって特別な味となったことでしょう。





■TOPへ   ■こひつじひろばTOPへ