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私たちの教会と幼稚園の建物が完成して、早いもので6年がたちました。神の恵みにより、キリスト者のすばらしいデザイナーにめぐり会い、長年親戚のようなお付き合いをしていた信頼できる大工さん、その知り合いの設計士、そのほか多くの人々の絶大な協力をいただいて、この建物が完成しました。設計、施工、準備を一つ一つ思い出すたびに神の恵みを思い、また、多くの人々の愛のすばらしさを思います。完成に至るまで労してくださったお一人一人を覚えて、毎年この建物が完成した日を大切に過ごしています。
この建物は、大工さんの工程表どおり、12月初めに完成しました。12月半ばのこひつじ学園のクリスマス礼拝と祝会には小田原ケーブルテレビが取材に来て、その夜に放送されました。そのタイトルが「サンタクロースのいないクリスマス」でした。
日本では、クリスマスの主人公がいつの間にかサンタクロースになっており、だれも不思議に思わないのですが、クリスマスの真の主人公はイエス・キリストなのです。こひつじ学園ではイエス・キリストのみを主人公とし、サンタクロースの出番のない礼拝と祝会を行なっていますので、ケーブルテレビの記者は不思議に思ったのではないかと思います。
神は、救い主が生まれる700年以上も前から、聖書の中で、罪に満ちた世界とそこに住む者たち、弱さに悩み、苦しむ者たちを救うために救い主、キリスト、メシヤを送ると約束しておられました。救い主が生まれるのがベツレヘムであること、救い主の家系がダビデの家であること、だれも考えられない処女から生まれること、そして、多くの人々の罪のために苦難を受けることなどが預言されています。
イスラエルの人々はその日を待ち続け、ついに預言が成就する日が来ました。聖書には、預言された救い主誕生の経緯が詳しく記されています。母親として選ばれたのは、ダビデの家系の娘マリヤですが、名誉も地位もない貧しい大工と結婚の約束をしていました。マリヤは、預言のとおりベツレヘムで子供を生み、生まれた子供は家畜小屋の飼い葉おけに寝かされました。神がマリヤにその使命を伝えたとき、マリヤは婚約者のヨセフに誤解されることがわかったうえで、すべてをゆだねて神に従いました。神は彼女の祈りにこたえ、許婚の夫であるヨセフにもすべてを教え、マリヤを妻として迎えることを決意させました。神は二人にそれぞれ、子供を「イエス」と名づけるようお命じになりました。二人は、それぞれに告げられたことを語り合って、神の導きを確認したのではないかと思います。
神の子でありながらイエスが人となってお生まれになったのは、人間を苦しめている罪を解決して新しい世界を作るためであり、私たちに新しい人生を送らせるためです。ですから、預言のとおり、私たちの罪のために十字架で死に、三日目によみがえり、神の子であることをお示しになりました。そして、今も生きておられます。苦難に満ちた生涯を送ることで、弱い私たちを理解して愛し、助け、支えることのできる方となりました。
キリスト者は、キリストの誕生が人類の転回点であると信じ、キリストが生まれた年を元年とするキリスト暦を6世紀に考案しました。日本では西暦と訳され、A.D.と略されますが、これはラテン語の"Anno Domini"の略で「主の年に」という意味です。
私たちは、このクリスマスにイエスの誕生を感謝し、イエスにある新しい人生を送ることになった恵みを思う時とするため、サンタクロースのいないクリスマスを祝っているのです。
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