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3月に、短い旅行でしたがバングラデシュを訪問してきました。約10年ぶり、4回目になります。私たちの属する教団、キリスト兄弟団は、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンという世界的援助団体を通じて18年前から5年間にわたってバングラデシュのたいへん貧しい地域を支援しました。約300人の子供たちのために奨学金を提供するとともに、地域開発のためにも献金し、さらには時折訪問して彼らを励ましました。私たちの教会でも6人の子供たちのために月額27000円を援助し、手紙をやりとりしました。
20年前、この地域の子供たちは、1日に1度食事ができればいいほうでした。両親は十分な収入の得られる職につくことができず、少し働いても高利貸しにお金を取られ、子供の教育など考えられない状況でした。多くの子供たちは、貧しいために小学校に行くことができず、両親の仕事を手伝うか道端で遊ぶ以外にありませんでした。家ともいえない小屋のようなところに住み、トイレも水道もなく、まして電気など高嶺の花のようなところでした。3代に渡ってこじきをせざるを得ない親子もありました。だれ一人将来に希望を持つことができませんでした。
そんな状況の中、その地域の一人の人がイスラム教から改宗してキリスト者になり、彼を中心に、ワールド・ビジョン・バングラデシュがその地域で支援を始めたのです。それから18年たち、現在のようすを見るために、数人でこの3月に訪問してきました。
私たちが援助してきた子供たちは立派に成人しており、大学院の修士課程に進んだり、小学校の教師になったり、工場で働いて生計を立てたり、海外で活動したりしていました。結婚して幸せに暮らしている子供もいました。
かつては働きたくても就職の口がなかったのですが、レンガ工場、印刷工場、養魚場などができて、多くの親たちが働いていました。ローンで牛を買ったり、水田の灌漑工事をしたり、小さな店を出したりした人もいました。
生活が成り立つだけでなく、子供たちの教育資金を出すことができるようになっていました。立派な小学校が増築されました。小学校だけでなく、中学、高校、大学院、大学院へと進む子供もあり、自分たちの才能を生かす道を選ぶことができるようになりました。
20年前には考えられないほど生活環境が変わり、この地域は県のモデルになりました。サイクロンのために起こる洪水など多くの災害を経験しましたが、それにも打ち勝って、自分たちの手で歩むことができるという自信を持つ地域になりました。
その地域では、彼らを支援した日本人キリスト者たちを大切な友達と呼び、歓迎してくれました。私も友人の一人として、私を含む何人かの顔写真が印刷されたマグカップと壁掛けをもらいました。「この奉仕のわざは、聖徒たちの必要を十分に満たすばかりでなく、神への多くの感謝を通して、満ちあふれるようになるからです」(Uコリント9:12)と聖書にあるように、私たちがしたのは小さな奉仕ですが、主に用いられるとき、彼らの必要を満たすだけではなく、大きなわざとなり、感謝に満たされるのです。 |
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