みどり組の大きな行事と言えば、まずこの「おとまりかい」です。いつも一緒のお母さんお父さんから離れ、仲間と幼稚園にお泊まりするというこの行事、まさに、小さな子たちの大きな冒険と言えるでしょう。 お泊まり会の主役は子どもたち! ということで、おやつや夕飯のメニューはもちろん、夜のプログラムまで子どもたちが主体となって考えてきました。 それでは、いよいよ冒険の始まりです。 |
大きな荷物とそれぞれの思いを胸に、お泊まり会がスタートです。 礼拝 ・ おやつ ・ 話し合い |
グループごとに分かれ、夕食のバーベキューの材料や、明日の朝食になるパンや野菜、ジュースを買いに行きました。 |
幼稚園に戻ると、早速お買い物袋をひっくり返し、夕食の準備開始です。いつもご飯のお支度をしてくれるお母さんはいません。今日はご飯も自分たちで作らなければなりません。メニューはバーベキューですが、焼くのは、火を使うため危険なので、園長先生と喜久子先生がやってくださいました。ジュージュッという音とともにおいしそうな匂いも……。もうお腹はペコペコです。 |
一方、主役の子どもたちはというと、お部屋の中でお椀とお椀を合わせて、上下にシャカシャカと振っていました。中からは何やら白いものが……。そうなんです。子どもたちは実はおにぎりを作っていたのです。お椀を使い、ある程度形が整ったら、両手を使ってギュッと強めに押さえれば完成です。三角に丸、ハート形と、とっても個性的なおにぎりができあがりました。 |
子どもたちにとって少し量の多い夕食かと思いきや、自分たちの手で作ったということもあり、いつも以上の食欲を見せてくれました。全部食べ終えた子には、バーベキューならではのデザート、マシュマロが配られました。割り箸にさしてあり、火であぶったため多少変形していたマシュマロを見て、「うわぁ、なにこれ?!」と目を丸くしていた子どもたち。真剣な顔をして「マッシュルームだよ!」と説明している子もいました。かわいいマシュマロのヒゲをつけて、ニコニコしながら食べる子どもたちでした。 マシュマロの後には、みんなで決めたデザート、かき氷をいただきました。デザート2倍で、笑顔も2倍! 「おかわり!」の連続で、用意していた氷もあっという間になくなってしまいました。 |
夕食を食べ終え、片付けも終わると、時刻は7:00。辺りもだいぶ暗くなってきたところで、懐中電灯を首から提げ、探検に出発です。「あ、あれなんだろ?」「うわー」「キャ〜」とみんなで大騒ぎしながら、夜の仙了川の土手を一周してきました。水面をお散歩しているカモや、10cmぐらいの大きなバッタを見つけたりと、大いに盛り上がりました。 土手一周の探検が終わると、子どもたちにとってはドキドキの「きもだめし」です。端から少し下っていったところにある草むらに幸恵先生が隠れています。その先生をタッチして戻ってくるというのが今回のきもだめしです。もちろん懐中電灯はなし。そして、歩いていくのは一人です。堂々と歩いていく子、一気に走り抜ける子、みんなの応援に後押しされた子、いろいろでしたが、全員、幸恵先生をタッチして戻ってくることができました。 |
きもだめしを終えると、今度は花火タイムです。自分の花火に火が着くと、声を上げ、喜ぶ子どもたち。中には火が怖くて、「これでもか」と言わんばかりに腕を伸ばしている子もいましたが、一人で花火をすることができました。みんなの手持ち花火の後には、大きな吹き出しの花火を見ました。 |
夜のお散歩から幼稚園に戻ってくると、歯磨きをしてシャワータイムです。汗を流し、キレイサッパリ! そして、パジャマに着替え、大好きなお人形を持っていよいよお布団へ……。 最後にお布団の上に座り、手を合わせて神様にお祈りしました。「一日守ってくださってありがとうございます。寝ている間もお守りください。」そして―― おやすみなさい。
消灯後、あっという間に眠ってしまう子、暑さもあってかなかなか眠れない子、ここでも様子はさまざまでした。初めは眠れずにいた子も、先生に背中を軽くトントンしてもらうと、いつの間にかスー、スー、スー……。最初はお布団と平行に寝ていたはずの子どもたちですが、冷たさを求めて床のほうへ転がっていったり、なぜか一つの布団に3人がパズルのように絡み合っていたりしていました。 |
そして、ついに迎えた23日の朝! 一人でお泊まりができた瞬間です。「おはよう!」と声をかけていくと、次々に目を覚ます子どもたち。お泊まりできたという実感、喜びから、一人一人の顔に笑顔があふれていました。その後、外で朝食を食べ、歯磨きをし、荷物の整理、礼拝(感謝のお祈り)をして、プログラムはすべて無事に終了です。 |
こうして、小さな14人の大きな冒険は、14色の光り輝く笑顔とともに幕を閉じました。不安、緊張、寂しさはどの子も持っていたかと思います。しかし、そんな気持ちをギュッと我慢し、仲間と一緒に大きな大きな壁に挑みました。そして、壁を飛び越えた現在、子どもたちには大きな「自信」がついたことでしょう。この自信が、新たなことに挑戦する意欲につながることを願っています。 大好きな友達と一緒にお泊まりすることができたことは、何より良い思い出となることでしょう。支え合い、励まし合ってきたことで、個人だけでない友達の存在を感じ、みどり組のチームワークも高まったことかと思います。今後、一人一人が、また、みどり組というクラスがどのような成長を見せてくれるのか、とても楽しみです。最後に、信頼し、子どもを送ってくださった皆様に感謝したいと思います。 |