こひつじひろば  2004年度6号




心をすませて  〜はずむ〜
 暑いことが印象的だった夏も、プレイデイも終わったここに来て急に終わったかなと思います。虫の音もひときわ高くなってきたように感じます。高く高く澄み切った空の下で赤とんぼを追いかけたり、雲の動きを眺めたり、小さな生き物に目を留めたりすると、意外な発見があって、子どもたちと喜びを共感することができるのはうれしいことです。自然が与えてくれる美しさ、不思議さを思う気持ちを大事に育てたいです。
 園では今、だんご虫に替わって、幼虫探しに夢中です。片っ端からプランターの下や中をほじくり返して幼虫を探しています。子どもたちは、小さな幼虫を探し当てると、かぶと虫の幼虫と思い、宝物を発見したかのように喜び、やがてかぶと虫になることを期待して、家に持ち帰ります。幼虫が土の中で大きくなることを教えると、プランターの土を容器に入れたりして持ち帰ります。育って何になるかを見られたら、どんなにかうれしいでしょう。
 隣の大工さんにサワガニをたくさんいただきました。飼育箱の周りには、図鑑を見て観察する子、こわごわ触る子、やっと持てた子、横歩きのすばやさに圧倒される子と、心はずませて楽しむ子供たちが集まっています。

一生懸命がんばった鼓隊!!――みどり組
 一学期、みどり組になりたてのころから、「待ちに待った」という感じで、「今日、タイコやるの?」と毎日のように聞きに来ていた子どもたち。今まであこがれていた気持ちが強かったこともあり、練習はだれ一人一度も嫌がることなく、むしろ生き生きとした表情で、積極的に取り組んできた14人でした。練習が進むにつれ、場所も、保育室から園庭へ、園庭から原っぱへと広くなっていき、天候も、炎天下あり、小雨ありという中でしたが、練習前にはいつも円陣を組み、14人心を一つにしてがんばってきました。
 そして迎えたプレイデイ当日。練習ではなかなか合わなかった最後のポーズもバッチリ決まり、大きく成長した子どもたちの姿に胸が熱くなった方も多かったのではないでしょうか……。子どもたちにとっても、一生の思い出になったことかと思います。

みんなでつくったプレイデイ――き組
 今年のプレイデイのテーマは『おおきなかぶ』。何回か絵本を読んでいくうちに、みんな『おおきなかぶ』が大好きになりました。登場人物の中から自分のなりたいものを選んで、お面に色を塗りました。絵本に忠実にまったく同じ色で塗ろうと、「ここは何色かな」とお友だちと絵本を見比べて相談しながら塗る子、自分の大好きな色で塗る子、お友だちと同じにしたくて真似しながら塗る子、思い思いにお面を作りました。帽子につけるととってもうれしそうで、にこにこ顔になりました。小さなかぶも一人一つずつ作り、当日の看板の色塗りもして、みんなで楽しみにプレイデイを迎えました。

体を動かすの、楽しいな――あか組
 プレイデイと言われてもぴんと来ないのがあか組さん。それもそうです。何をするのも初めてなのです。最初は「プレイデイ」という言葉に、何をするんだろうと不安になってしまった子もいました。でも、みどり組さん、き組さん、先生たちに励まされながら、毎日ダンスをしたり、ゲームをしたりしながら、だんだんと楽しくなっていったあか組の子どもたち。何といっても、体を動かすのが大好きです。中でもあか組さんが大好きになったのは、ディズニー体操です(あか組さんは、ミッキー体操と言っています)。食後にはいつも、「ミッキー体操かけて!」と言いに来て、とってもうれしそうに元気よく踊っているのです。全体でやるときには体も動かさないでじっと見ている子も、あか組さんのお部屋では、もうはじけるように体をいっぱい動かしていたんですよ。プレイデイは終わってしまいましたが、続いて楽しめたらいいなと思っています。





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