こひつじひろば  2005年度4号




立ち止まって向き合う 〜触れる〜
 一学期も終わり近くなり、子どもたちも園生活を楽しめるようになっています。5月はどろんこ遊び、6月はプール遊びと、この時期ならではの活動があります。今年は気温が低く、なかなかプールに入ることができなくて残念でしたが、これらのことを園で初めて経験する子どももいたりします。未経験の活動は不安になってしまったりしますが、一度経験して楽しさがわかるとおもしろくて、なかなか止められなくなってしまいます。どろんこ遊びも、裸足で触るどろどろのなんとも言えないぐにゃっとした感覚が初めは汚っぽくて嫌だったのに、楽しくなっていくのが不思議です。水遊びも、初めは濡れることをとても嫌がっていたのに、その楽しさがわかると大好きになっていきます。何事も経験することが大事です。
 赤ちゃんのときは、何でも口に入れて舐め、次第に指や手で触って確かめるようになります。神様は私たちに、手指で物を感じるというすばらしい感覚を与えてくださいました。人間の手のひらには、肌触りや温かさ、冷たさを感じる知覚神経が集まっています。父親の手は子どもに頼もしさと安心感を与え、母親の柔らかい手は、優しく包み込まれる愛情を感じさせることでしょう。子どもを安心させ、受け入れ、助けるために、やさしい温かい手をたくさん使ってください。

アサガオの栽培
 6月に入り、みどり組さんでは『そらいろのたね』を読みました。ゆうじがそらいろのたねをまくと、そらいろの家が出てきて、どんどん大きくなるというお話です。みどり組のみんなは〈そらいろのたね〉の代わりに〈アサガオのたね〉をまくことにしました。くじ引きで「あか」「あお」「オレンジ」「きみどり」のグループを決めて、一人ずつそれぞれのグループの鉢に種をまいていきます。「優しく土をかけるんだよ」とグループの友達同士で教え合って楽しく種まきができ、水やり当番も決めました。また、それぞれのグループで色画用紙に名前と好きな絵を描いた立て看板も作りました。芽を出し、日に日に大きくなっていくアサガオの成長に胸をときめかせていくことでしょう。

プール
 ……と言うにはまだ少し早い気がしますが、6月6日にプール開きを行ない、こひつじ学園には一足早い夏がやってきました。
 こひつじ学園のプールは組み立て式。昨年、一昨年の経験で要領を知っているみどり組さんが先頭に立って、き・あか組の子どもたちもしっかりとお手伝いをしつつ、奥の倉庫から長くて重たいプールの骨組みを「わっせ、わっせ!」とみんなで運び出しました。みんなの「汗と努力の結晶」、それがこひつじのプールなのです。
 骨組みを組み合わせて水を入れ終えれば、後は入るだけ……。ところが、6月と言えば雨の降りやすい梅雨の季節。雨の日はもちろん、よい天気と高い気温という条件がそろわないとプールには入れません。限られた期間の中ではチャンスは少なく、今年は3回(1回は片付け)しか入ることができませんでしたが、プールではしゃぐ子どもたちの笑顔は、いつにも増してまぶしく見えました。少ししか入れなかったからこそ、待ちに待ったからこそ、入れたときの喜びは、子どもたちにとってとても大きなものとなったようです。

お菓子作り
 6月のお誕生会のお菓子は「ケーキ」にしようとあか組のみんなで決めました。ケーキ作りといっても、材料をボールの中に一つずつ加えて泡立て器で混ぜるだけ。20回やったらお隣の人に泡立て器を渡して順番にやることもわかり、楽しく作りました。また、お友達が泡立てているときには、気を利かせてボールを持ってあげることが自然にできて、びっくりしました。混ぜているときから、「なめたいなー」、また、焼いているときも「早く食べたいなー」とオーブンの前に集まってケーキになるのをまっていました。ケーキの匂いに誘われて、みどり組さんとき組さんが見に来ました。そして、「いいなー」と言われる中で、ちゃんとできているのかなと味見をし、バナナケーキが一足お先に食べられてうれしそうでした。
 次の日は、はりきって自分たちよりも先にみどり組さん、き組さんにケーキをちゃんと配ってくれました。みんなが「おいしいね」と言ってくれて、大満足のあか組でした。





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