こひつじひろば  2005年度7号




立ち止まって向き合う 〜考える〜
 残暑が長く秋が待ち遠しい感じでしたが、赤とんぼや彼岸花に変わり、すすきの時期になり、過ごしやすい時となりました。秋空の美しい青さに感動したりしているうちに、富士山は白くなり始めという季節の移り変わりの速さに驚く日々です。
 子どもたちの遊びも充実して、グループでいろいろ楽しめる時期になってきました。コーナーを作って遊ぶのが好きで、自分たちのお気に入りのコーナーにいろいろなものを運んで遊びます。いつもはそのコーナー単独で遊んでいるのですが、最近見かけたのは、一つのコーナーにいろいろなコーナーがジョイントされた複合的なコーナーです。ままごとコーナーから運ばれたキッチンがあったり、大きな積み木で仕切られたリビング、ブロックを組み合わせて作った食べ物や魚などが並ぶ売店ができていました。その中で、年長組を中心に、年中、年少の子供たちも加わって遊んでいました。この時期ならではの遊びでした。一人の考えではなく皆の考えを出し合い、けんかにならずに皆がそれを受け入れて遊べたことに、子どもたちの成長の姿を見ました。遊びを広げて、楽しく遊べるときをたくさん持ちたいです。

クレヨンのくろくん
 お待ちかねのみどり組さん2学期最初の絵本は『クレヨンのくろくん』でした。その中で、くろくんとシャーペンのお兄さんが協力して、スクラッチ画を描く場面を読んでいると、「ぼくたちも書いてみたい」という声が上がり、挑戦することにしました。
 実はこの作品、隙間なく色を塗った紙の上に、さらに黒一色で塗らなければならず、とても根気がいるのです。「もう、これでいい?」と何回も聞いたり、塗った絵を黒く塗りつぶすのがもったいなくてもう1枚描く子もいました。
 やっと黒一色に塗ると、ここからがお楽しみ! 「シャーペンのお兄さん」の代わりに「クギのおじさん」で、花火やクワガタを書いたり、全部削って元の絵を浮き出させてみたり、それぞれ楽しんでいました。
 しかし、書き終わったからといってそれでおしまいではありません。床やテーブルに着いたクレヨンを全部拭いて「完成」なのです。楽しさも大変さも味わって、ステキなスクラッチ画が描けました。

大きな大きなお芋掘り
 毎年この時期になると、近所の香川さんのご好意により、香川さんの畑にてお芋掘りをさせていただいていますが、今年もその時期がやってきました。
 天候も恵まれた当日、お友達と手をつなぎ、仙了川の土手を歩いて畑へと向かいました。いつもとは違う園外保育に期待を膨らませ、ニコニコしていた子どもたち。畑にはすでに香川さんがいてくださり、元気にあいさつを済ますと、早速お芋掘りスタートです。
 初めは掘り方がわからずに戸惑っていた子どもたちも、常連となったみどり組のお兄さん、お姉さんのやり方を見て、つるを引っ張ってみたり、丁寧に土を掘り下げていったり、お芋ごと強引に引っ張ってみたり……。
 しばらくすると、「先生見て、見て!」「こんな大きいのが掘れたよ」「エ〜、オレのがでっかいもん!」と、あちこちから声が上がり、ワイワイガヤガヤ、興奮気味に騒ぐ子どもたちでした。今年はとても実の生りがよく、お相撲さんの力こぶのような大きなものもあったりと、子どもたちにとってまた一つ楽しい思い出ができたようです。

木の実の工作
 森と水の公園に行ってどんぐり拾いをしたり、おいも掘りをして皆で掘りたてのおいもを味わったりと、この季節の豊かさを感じながら過ごしてきた10月でした。
 お家からどんぐりを持ってきてくれる子どもたちがいて、いろいろな種類のどんぐりや赤い実に触れたり、どんぐり迷路を作って遊んだり、製作帳に使ったり、いただいたビンに紙粘土をつけ、そこにどんぐりや木の実をくっつけて花びんも作りました。顔の形にどんぐりをつけたり、「オニだよ」とどんぐりを角にしてビンに突き刺したり、工夫しながらとっても楽しく作りました。それぞれ自分の好きな色で色を塗ったら完成。個性豊かな花びんになりました。
 これからもうしばらく、深まりゆく秋のすばらしさを子どもたちと発見しながら、神様のくださる自然の恵みに感謝しつつ過ごしていきたいと思います。





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