こひつじひろば  2006年度6号




つながりあって 〜心はずんで〜
 プレイデイも、天候が祝されて楽しく終わり、感謝でした。夏休みが終わった後の子どもたちは、心も体も一回り大きくなり、頼もしさを感じました。プレイデイも言われても、何だか訳がわからない子どもたちだったと思いますが、子どもたちに馴染みの深い『そらまめくん』の絵本がテーマだったのがよかったと思います。大好きな『そらまめくん』の絵本を何回も読んでもらい、それぞれの役が決まり、そらまめ、グリーンピース、ピーナッツ、さんじゃくまめになりました。自分の役のお面ができ、また、お豆ができ、準備が進められてくると、実感が出てきたようです。ダンスもとても気に入り、花のスティックが大好きで、ノリノリで踊ったり、かけっこになると皆が意識して、だれが一番かとか一番になりたいとかいう気持ちが盛り上がり、自分なりに何番だったとか感じて満足していました。
 おもしろかったのは、障害物のそらまめくん運びです。みどり組はもちろんですが、あか組の子どもたちも勝ちたい気持ちで真剣に走っている姿は感動的でした。原っぱでの練習は草の上なので楽々とそらまめくんを引っ張れたのですが、本番は大変でした。皆が「やったー」という満足感で胸にメダルを誇らしげにぶらさげている姿は、何ともかわいらしく思えました。また、里香先生が作ってくださった歌がとてもかわいらしく、大喜びで歌いました。小さな園のプレイデイ、皆で作り上げたプレイデイでした。心はずんで皆が参加できたことがよかったです。

そらまめくんのえんそう 〜憧れの太鼓〜
 初めて太鼓をベルトにつけてみたとき、「肩が痛い!」「気持ちが悪くなってきた」「疲れたー!」と、5分もしないのに大騒ぎ。次回はどうなるのだろうと思っていると、「がんばれる!」「全然大丈夫」と、その重みに負けず向かっていく子どもたちの姿がありました。重くても憧れの太鼓を自分もやりたいという気持ちなのだと思いました。9月に入って暑い中、園庭や原っぱでの練習は大変でした。そんな時、差し入れのカルピスが最高で、「きくこ先生ってカルピス作るのが上手だね」という声もありました。
 プレイデイ当日、皆の前で堂々とした姿で鼓隊を終えた子どもたちの口から、次々に「楽しかった!」との声。やった!!という満足感でいっぱいでした。この達成感は、今までの暑くて重い練習を一生懸命やり遂げたからこそ味わえたのではないかと思います。練習時の子どもたちの真っ赤なほっぺ、流れる汗、りか先生の説明を聞く真剣な顔……。がんばっていた姿が思い出されます。

ダンス 〜おいわいのパーティー〜
 今年のプレイデイは、お豆のお面があったり大きなそらまめくんがいたり、とてもかわいらしいものばかり。中でも一番の目玉は、お花のスティックを持って踊る子どもたちのダンスでした。
 初めてそのダンスを踊ったとき、あっという間にさびの部分を覚えてしまうほど、みんなのお気に入りになりました。き組さんは昼食のとき、「早くダンス覚えたいよ!」ということで、午後の時間ずっと曲を流していると、積極的に踊ったり歌ったり楽しそう。それというのも、「がんばった子は、スティックに鈴をつけてあげるよ」というごほうびがあったからです。暑くても、疲れていても、みどり組の女の子や先生が毎日お花のスティックを作っていくのを見て、期待に胸がいっぱいの子どもたちです。
 いよいよ、プレイデイが間近に迫ると、「全員がんばったね」と、みんなのスティックに鈴をつけてもらいました。当日は、がんばったあかしの鈴の音色を聞いて満面の笑顔。また一つ、大きな成長になったことと思います。

何もかも初体験の中で 〜初プレイデイ〜
 「プレイデイっていったい何?」という人がいても、「運動会」と説明されれば、何となくイメージが膨らみ、だれもが理解できるのではないかと思います。
 しかし、実はそうしたイメージや理解は、私たちが経験者だからこそできること……。それは大人に限らず、中学生や小学生、年長の子たちにも言えることです。ところが、年少のあか組の子たちは違います。「プレイデイって何?」という話の前に、「かけっこって?」「ダンスって?」「金メダルって?」……あか組の子どもたちにとっては、すべてが「新しいこと」、すべてが「初めてのこと」なのです。
 プレイデイが初めてなら、その練習も初めて。そんな中で、先生に手を引かれながら行進する姿、お兄さんお姉さんたちのダンスを必死で真似して踊る姿、いうなれば、「体も小さく、大力もまだまだ未熟な未経験者が、必死に経験者についていく」その姿に、あか組ならではの一生懸命ながんばりを感じました。
 初めは真似すること、ついていくことだけで精いっぱいだったあか組さんたちも、回数を重ねてくると笑顔も見られるようになり、何もかもが初体験の中で、みんなと一緒に体を動かすことの楽しさをはじめ、たくさんのことを感じ、学び、大きく成長したプレイデイだったように思います。次回のプレイデイでは、経験者となった彼らのさらなる活躍に期待したいです。





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