こひつじひろば  2007年度2号




すくすくと――流れのほとりに植えられた木のように――
〜みーつけた〜
 新しいスタートから3週間。在園の子供たちは早いお帰りが物足りず、もっと遊んでいたいようです。新入園の子供たちは複雑な気持ちで登園してきていましたが、少しずつ園のようすがわかってきて遊べるようになり、小さなおやつを楽しみにしていたりします。
 小さな遊びを見つけるのが早い子供もいれば、なかなか見つけられず、先生のそばにくっついていたい子もいたり、いろいろです。楽しいことはだれにでもあります。先生の声かけで楽しく遊べることもあれば、それと違う楽しいことを考えていたりもします。ゆっくりゆっくり、その子に合った楽しさを探して、自分の居場所を早く見つけて楽しく遊んでほしいです。
 環境の変化に慣れるのに要する時間には個人差があります。3日ほどで一応の落ち着きを見せてくれる子、1週間ぐらいかかる子、表面的には最初からうまく入れたように見えて安心していると、1か月ぐらいしてから疲れが出る子もいます。環境の変化に慣れ、園の生活に慣れるということは大変なことだと思います。これからは外に行くことも多くなります。たくさんの「不思議」や「すてき」を探して、楽しいことを見つけて喜びを分かち合いながら、お友達とのかかわりも広げていかれたらうれしいです。

塚原みどりのひろば 〜チェックポイントを探しながら〜
 雨天のため一度は延期になってしまったものの、3日後の予備日には何とか雨もとどまり、曇り空の中、19人全員でピクニックに行くことができました。
 皆でお祈りをして園を出発し、飯田岡駅まで歩いて大雄山線に乗り、塚原駅で降りたら、そこからは徒歩で目的地のひろばを目指します。塚原駅からひろばまでは、子供の足で40〜50分。今回はその道のりを、先生から配られたカードに載っている「チェックポイント」を探しながら歩きました。チェックポイントは、花壇や看板など全部で9か所。歩き疲れて気づかないポイントもあるかと思いきや、その予想は見事にはずれました。ポイント探しに意欲満々な子供たちは、何メートルも手前から次のポイントを発見しては、「あぁぁっ!!」「あったぁ!」と喜びの声を上げ、長い道のりも楽しく歩くことができました。ひろばに着き、お弁当とおやつで「元気」をチャージした子供たちは、疲れたようすもなく、駆け回ったり探検したり大きな岩に登ったりしながら、久しぶりのピクニックを満喫していました。

毎日の礼拝
 こひつじ学園で毎日欠かさず行なっているのが「礼拝」です。進級した子供たちはきちんといすに座って静かにお話を聞いたり、お祈りをしたり、賛美歌をしっかり歌ったりして、リードしてくれました。新入の子供たちはそんな先輩たちの真似をして、何だかわからなくても礼拝をしてきました。
 初めのうちは、じっといすに座っていることに耐えられず、先生の目を盗んでは逃げ出す子、静かな中でママを思い出して泣く子、先生と手をつないでいないと不安な子もいました。しかし、1か月が過ぎようとしている今では、隣の部屋にクラスごとに並んで、名前を呼ばれた人から一人ずつ入ってきて順番にいすに座って待つことができるようになりました。座る場所がわからず迷ってしまう友達に「こっちだよー!」「僕のお隣」と優しく教えてくれた子供たちもいます。賛美歌もよく覚え、手の振りがついている「うみとそら」などは、先生を見ながらみんな一緒に楽しそうに歌っています。
 わずかな期間なのですが、子どもたちの変化に成長を感じています。礼拝の後は大好きなおやつタイムがあり、おやつががんばれる力の源になっているようです。これからももっと変わり、成長していく子供たちが楽しみです。

じょうずにかけたでしょ?
 入園して最初の1か月が終わろうとしています。あか組の子供たちにとって、この1か月は強烈な1か月だったことでしょう。わけもわからずお母さんと離されて不安になり、初めての場所に戸惑ってしまった子たちも、今では大きいお兄さんやお姉さんの真似をして、ブロック遊びをしたり、園庭の遊具に登って「先生ー!」と手を振ってくれたり、少しずつ幼稚園の楽しさがわかってきたようです。
 そんな中、先日は初めてのクラス活動をしました。礼拝が終わるとお部屋が仕切られ、あか組のお友達と手遊びをしたり、4月の絵本『きんぎょがにげた』を読みました。突然いつもと違うことをするので緊張気味の子供たち。シーンとした静かな部屋で、先生の絵本を読む声だけがするのです。次に「あーなたのお名前は?」とマイクを持った先生が一人一人に名前を聞いていくと、照れている子の代わりにほかの子が「○○ちゃんだよね?」と答えてくれたりして楽しい雰囲気に。その後は、待ちに待ったお絵かきの時間。自分の好きな色のクレヨン1本を握りしめ、紙をもらうとすぐにパパやママの顔を描く子や、片手に3本のクレヨンを持って白い紙を塗りつぶす子など、ここに来ると緊張も取れて思い思いに楽しむことができていました。
 少し頭をすり減らしたクレヨンを満足げにロッカーにしまう子供たちの姿がなんとも印象的でした。





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